生死一眼(忍法帖の世界⑥)~和歌山城

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 【ふしぎな空だ。黒い乱雲が渦まきながれているのに、ときどき金色の光がさす。そのたびに大空に、三層の大天守閣が墨色に浮かびあがり、また金色にきらめいた。

 和歌山の中央にある虎伏山にそびえる和歌山城であった。】

 宿泊したホテルが和歌山城のすぐそばにあり、部屋の窓から、上に載せたような高い位置からの写真を撮ることができました。城めぐりをする場合、近くに宿をとっていない限りは、たいてい天守閣は下から見上げたような格好の写真しか撮れないので、じゃらんnetでの宿泊先検索は非常に役に立ったといえます。

Photo  ちなみに、今回泊まったのはこちら(←)。朝食バイキング付きで、2人で13,000円ほどでした。

Photo_2  ライトアップされた和歌山城もキレイ(写真はぼけてしまいましたが)。部屋からのショットも狙っていたのですが、ご飯を食べて戻ったら、電気消えてるし。(´・ω・)

 ・・・どうやらライトアップはPM10:00までだったようで。

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Photo_4 【屋根は三層であるが、徳川御三家の威を具現して、よそにある五層の天守閣などよりはるかな巨大感を持っている。これがあまりに雄大なので、幕府から嫌疑をかけられたとき、頼宣は大笑して家老の安藤直次に、「・・・・・・余に異図あらば、進んで大坂城に拠るべし。なんぞ区々たる和歌山城を保守せんや」と、いいぬけさせたという。】

 柳生十兵衛が、ふところ手をしながら振り仰いだこの時代の天守は、弘化3年(1846)の落雷で焼失してしまったようです。4年後の嘉永3年に再建されたものも、昭和20年の戦火で失せ、現在のものは昭和33年に復元されたものだとか。

Photo_6  虎の伏した形に見える、というので虎伏山ということらしい。

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西国第二番札所(忍法帖の世界⑤)~紀三井寺

Photo 紀三井寺。「魔界転生」で、柳生十兵衛一行が、和歌山城下に巡礼姿で乗り込んだ折、門前の空き地に正木坂道場出張所を開いた場所です。

 【正しくは金剛宝寺といい、宝亀元年唐の為光上人の建立にかかるという。古儀真言宗に属し、西国第二番の霊場となっている。名草山という山の中腹にあり、六万余坪といわれる境内の絵馬堂からは、和歌浦の風光から淡路島まで一望のうちにおさめることができる。】

 道成寺での、柳生如雲斎との一戦から、ここ紀三井寺に至るまでの経緯や、道場を開いてからのいきさつがとにかく面白く、直接転生衆と剣をもって対峙するわけではないのですが、「魔界転生」の舞台を巡る旅には欠かせない場所といえるでしょう。

Photo_2 桜門を抜けると、直線状の長い長い石段が(231段とか)。登らないわけにはいきません。

Photo_3 石段の途中に、紀三井寺の名称の元となった、三つの井戸のうちのひとつ、「清浄水」がありました。

Photo_4 地元の久能山東照宮の石段に比べれば、急とはいえ、まあ楽な方です(久能山は傾斜が緩やかですが、その分距離があるので)。ここは、転んだらタダでは済みそうにありませんけど・・・。

Photo_5 最上段から、下を見下ろすとこんな感じです。

Photo_6 遠方から見ても目を引く仏殿がこちら。木造では日本最大の大千手十一面観音菩薩が入佛されています。今年の五月に落慶法要が営まれたばかりだそうで、つまり、十兵衛が道場の出張所を開いた寛永年間にはなかったものです。

Photo_7 仏殿からの眺望が素晴らしく、まだあまり寒くないので、風が気持ちよい。

Photo_8 海と山に挟まれた地形のせいか、地元を彷彿とさせる景色が、ときおり心を和ませてくれました。

Photo_9 仏殿から見た本堂の俯瞰図。紅葉の季節には早かったのが、ちょっと悔やまれました。春には早咲きの桜で有名なお寺でもあるそうです。

Photo_10 本堂。

Photo_11 さて、「公議に知らせれば、江戸柳生もつぶれるぞ」という如雲斎の捨て台詞に、足止めを余儀なくされていた十兵衛も、罠と判りきったお品の提言を、あえて受け入れることにします。

【彼はただ点火を待っていただけであった。

 ここで黙然と腕こまねいていられぬことは自明の理だ。事実、座り込んでいる一刻ごとに事態は悪くなっている。にもかかわらず、座り込んでいたのは、うごくにも法がないということより、例の柳生云々という如雲斎の呪文に封じられていたのだ。それをふり切るためには、十兵衛にとってやむを得ぬ時間の足ぶみであったといってよかろう。

 いまや、敵の使者は来て、へたな手つきで火をつけた。

 点火の上手下手は問わず、待ち受けていたもののごとく彼は燃えあがった。】

 このあたりの言い回しは、さすが風太郎というか、「柳生忍法帖」において、柳生十兵衛がただ一人、敵の本拠地である鶴ヶ城に乗り込む場面を想起させ、大いなるカタルシスの爆発を予感させるのです。

 【やがて、紀三井寺の石段に、深編笠の姿を現した柳生十兵衛は、腰の愛刀三池典太のつかを、かろく一つ、とんとたたくと、たたたた、と石段を風のように駆け下りていった。】

 

 

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ANA UNIFORM COLLECTION [Petit]

 映画「ハッピーフライト」の公開記念で、ローソン限定で売られているやつです、ええ。

 「大きい方のフィギュア持ってるし(3セット分)、小さくなればなるほど、顔のペイントが雑になるから買わない」と言い張っていたのですが、現物見たら結局欲しくなって、買ってしまいました・・・。

 自分が6種類・彼女が2種類を購入。お互いに2005年のものを購入したので、全部合わせると7種類です。なぜか売っていなかった1955年と、売っていたけど買わなかった1970年を買えば全種コンプリートなので、ここまで来たらそろえちゃったほうが無難なのは確か。

 ・・・って、なにげなくフィギュアを梱包している袋の裏を見たら、”今冬、「食頑パート2」発売”だとおおお! 

 情報サイトを覗きに行ったら、そこには「鉄道むすめ」を思わせるフィギュアの見本写真が。内訳は、キャビンアテンダント× 3、パイロット×2、グランドスタッフ×2、整備士×1の全6種8タイプだとか。第一弾の時は、原型師が4~5人ほどいたと記憶していますが、第二弾は見本を見る限り・・・1人か2人? のような感じがします。

 パッと見の印象では、表情に個性が見受けられないのが気になりますが、それでも、きっと何ケースか買ってしまうんだろうなあ(笑)。―――「食頑」としても、前回のスープと同様のもので出してくるのか、それともそれ以外のものでくるのか、こちらも注目といったところです。

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忍法帖の世界④~根来寺

 ―――根来寺といえば、根来忍法僧。忍法帖ではいまいち華のない(むしろやられ役)彼らの本拠地が、ここ和歌山にあろうとは。

 根来という単語にはピンときても、敵役としての存在以外では本当に薄ーい印象しかないもので、うっかり見過ごす所でしたが、「魔界転生」にも次のような記述がありました。

 【和歌山から紀ノ川に沿うて東へ四里。その紀ノ川の北岸に、岩出という村がある。その北側の小さな丘の竹林の中に、山伏たちがむらがっていた。ここからみれば、紀ノ川とならんで、東西に紀伊国を切る街道を見下ろすことができる。

 根来忍法僧たちであった。

 彼らの本拠根来寺は、この村から二里、すぐ北へ入ったところにある。】

 歴史は古く、国宝の大塔や庭園が有名のようです。

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 この門から忍法僧が駆け出してくる様を思い浮かべると、ぞくぞくしてきます(やられ役的な意味で)。

Cimg2323  境内。ひと気は少なく、敷地の手入れもあまり丁寧と見えないのが、この寺の荒々しい気風を物語っているものか、と勝手に妄想。

Cimg2328  池にかかった橋の、「マムシ注意」の看板にびびる。

Cimg2329  マムシ、本当に出るのかなあ・・・。

Cimg2338  池の景観は風情がありました。花の綺麗な季節には、また違った様相を見せることでしょう。

Cimg2340  ・・・・・・ちょw。「修行中」はいいとして、これって、あれですか。

Cimg2342  残念ながら、この日は大塔の補修中で、間近で見ることは出来ませんでした。

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Cimg2348 駐車場にはやたらたくさんの野良猫がいて、タクシーの運転手さんが弁当のおかずを分けていました。エサ目当てと知りつつも、それなりになつっこくて可愛い。自分がコーヒーを飲んでいる間に、彼女がひざに乗った猫をおろそうとしたら、背中に回りこんできたそうです(笑)。

 境内には怪我を負ったシロネコがにゃあにゃあ鳴いていましたが、社務所の人は完全無視でした(珍しくも無い事なのでしょう)。

 最後に、根来忍法僧が活躍する忍法帖で、一番好きなのは、やっぱり「伊賀忍法帖」です、先生!

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西国第三番札所(忍法帖の世界③)~粉河寺 其の弐

 話を本筋に戻します。「魔界転生」で、作者は粉河寺を次のように紹介しています。

 【この寺は奈良朝時代の創建で、開基の年代からいえば、高野山よりもっと古い。平安朝から室町時代にいたっては、堂塔すべて五百有余年をかぞえたという。が、みずからもつ威厳のためにかえって豊太閤に抵抗して、天正十三年、全山焼き払われた。

 その後、ふたたびほそぼそと再建にとりかかり、頼宣が入国してからは多少の援助があったとはいうものの、なおこの当時、風猛山の麓、一万五千余坪の境内は、ただ茫々と吹きなびく秋草の野といってもいい状態であった。】

  いうまでもなく、「魔界転生」作中で、粉河寺は柳生十兵衛と天草四郎の決着の場となりました。同時に、父である柳生但馬守が、転生衆の中に存在する事を天草四郎から聞き、十兵衛の苦悶と懊悩が始まる場所でもあります。

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←粉河寺大門。天草四郎が、御詠歌を口ずさみながら、お品に狼藉を働いたのは、この大門の屋根の上であったでしょうか。

Photo_13 大門の内側。左手に土産物屋兼、食事処があって、ここで先に昼食を摂ることにしました。そばを注文すると、「よかったら柿寿司もどうぞ」と薦められる。自分たちは食べませんでしたが、他の客のテーブルにもれなく柿寿司が置いてありました。

 自分の記憶に間違いがなければ、お店の屋号は「たのもしや」だったような・・・。どこかで聞いた名前だな、と思ったら、御詠歌の「仏の誓い たのもしの身や」から来ている?

Photo_14 ←こちらは中門。

 待てよ、【粉河寺の山門の石段を、たたたたと駆けのぼっていった】という描写から察するに、戦いの舞台はこちらの方??

Photo_15 大門から中門までの距離は、200メートルくらい。

 

 【「十兵衛さまっ」

 空から声がきこえたのは、山門を境内へ走りぬけようとしたときだ。

 同時に、その内側の軒をかすめて、どっとひとつの肉塊がおちて来た。一瞬、上を仰いで、それを受け止める。・・・・・・

 ――変幻自在の女忍者の出没におどろくよりも、

 「きゃつ。――」

 切歯の声とともに、同じく山門の上から境内へ――三四間もかなたへ、ぽうんと飛び下りたもう一つの影に、柳生十兵衛はきっと隻眼をむけていた。】

Photo_16 ←中門内側。戦闘の場所としては、こっちのほうがしっくりきますねえ。

 映画や舞台等の他媒体で、天草四郎はラスボスとなっているがゆえに、粉河寺での名(迷)勝負が一度として映像化されていないこと(劇画除く)に不満を覚えます(笑)。原作のここのくだり、好きだわー。

Photo_17 寺ですから、当然本堂もあります。南東側には立派な楠木も。山門のことしか頭になかった自分って一体・・・。

 巡礼姿の参拝者が多く見受けられたのも印象的でした。一度、本気で西国三十三ヶ所めぐりをしてみたいものです。

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Photo_19 上の写真の看板通りに、孔雀もいました。

 さて、ここからそう遠くない場所に根来忍法僧の総本山があったのです。

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西国第三番札所(忍法帖の世界③)~粉河寺

 今回の和歌山行きで最後まで悩んだのが、行き先の選定でした。山田風太郎の「魔界転生」の舞台となった史跡・名所をめぐるという野心は数年前からあったのですが、あのだだっぴろい紀伊半島を1泊2日で回るのはとても無理な相談で、青岩渡寺→三段壁の道のりの遠さを地図を見て改めて思い知り、最終的に和歌山城を中心とした「魔界転生」の舞台を巡るということで落ち着きました。

 柳生→伊賀上野は以前に数回行っているので、いわば「魔界転生」ツアー・第二弾となります。いつになるかは判りませんが、今回の目的地から外した青岩渡寺→三段壁→道成寺を第三弾として、この大いなる目論見は達成されるはずです(笑)。最初から休みを3日とって行けよ、というのは”無し”で・・・。

 さて、和歌山までの道程は、自宅から400キロという距離さえのぞけば、比較的順調なもので(9割方、高速道路での移動だったせいもありますが、なによりナビの存在がでかい)、粉河寺への到着予定時間が1時間近くも早まりそうになったため、急遽通り道にあった法隆寺への寄り道を決めたくらいです。

 その寄り道のはずだった法隆寺での滞在時間が存外に長くなってしまい(見応えありすぎるでしょ、あそこ)、粉河寺に着いたのは、午後一時を少し回った頃でした。

 まず駐車場を探します。山門の50メートルほど手前に、個人経営の駐車場を見つけたので、ひとまずそこへ。ほぼ満車状態でしたが、ちょうど一台抜けたところで、「ラッキー」と思いつつ、少し狭いスペースに止めようとひいこらしていると、先に降りた彼女が、「こっちのほうが広いって!」と声をかけてきました。見ると、駐車場のオーナーさんが出てきていて、奥のスペースへと誘導してくれました。

 ―――で、ここで意外な生き物に出会う。「わ、びっくりした」という彼女の視線の先にあったものはというと。

Photo_11 ←猛禽類でした。しかも2匹。

Photo_10 聞くと、他にもカラスがいるといいます(確認できたところでは鶏と、犬も2匹いました)。こんなに間近で見る機会も少ないし、まず飼っている人が知り合いにいないから、ちょっと得した気分になりました。

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招き猫の見た夢

 和歌山電鉄貴志駅のスーパー駅長さんに会いに行きました。

 貴志駅近辺には駐車場がないため、5駅前の伊太祁曽駅(一発変換できたことに驚き)の一般駐車場に車を止め、電車で貴志駅まで移動することになります。駐車料金の200円は、駅の改札に据え付けられた貯金箱に投入。貴志までの片道料金は280円で、往復切符も買えますよ、と駅員さんが教えてくれたので、そちらを購入しました。

 ―――15分ほど、のどかな山間の路を電車に揺られて行くと、スーパー駅長の勤務する貴志駅にいよいよ到着となります。

Cimg2569 ←いつも外に出ているのかと思ったら、そうではないようで、駅長室に助役さんたちと一緒にいました。

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←左に居るのがミーコかな(タマの母親)

Cimg2581 なんとも凛々しいお顔です。

Photo_20 駅長室全景。改札のすぐ横にありました。

Photo_21 ←駅の前に花輪があり、なんぞやと思っていたところ、帰りの車の中で聞いたテレビのニュースで、”ナイト”の称号を頂戴したことを知る。経済効果11億円って、すげーな。

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Cimg2604 ←おおむねごろごろしていた3匹。一時間半ほど貴志駅にいましたが、少人数ながらもスーパー駅長の周辺で人が絶えることはありませんでした。まあ、かくいう自分も、実際にここまで来ることになるとは思いませんでしたが。

Cimg2612 ミーコはそれでも時折カメラ目線をしてくれました。

Cimg2614 帽子を被ったところも見たかったですが・・・またいつかのお楽しみとしておきましょうか。長生きしろよー。

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←伊太祁曽駅への帰りは、なんとかおもちゃ電車に乗り合わせることができたのでした(”たま電車”とやらもそのうち運行されるようで)。

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”新宿”の柳生十兵衛

 今年度の山田風太郎祭における、菊地秀行氏の講演の日も間近に迫ってきたので、久方ぶりに氏の著作でも先に読んでおこうか、という気になりました。

 「せっかくの機会なので時代物にしよう」と物色していると、「幽王伝」というタイトルの作品が目に留まりました。副題に「陸奥(みちのく)剣鬼連合」とあります。なにやら柳生十兵衛も登場する様子で、「柳生忍法帖」のラストで北へ北へと走り去った十兵衛の姿に想いを馳せつつ、菊地氏が柳生友矩を主役に据えた作品を書いている事を知っていた事もあり、その友矩の兄貴を、「魔界都市ブルース」や「吸血鬼ハンターD」の菊地秀行がどのように描いているのか俄然興味が湧き、一も二もなく購入を決定しました。

 ―――帰ってから気付いたんですが、これって三巻完結の最終巻じゃん!

 先に前二巻を読むべきか迷いましたが、最終的に柳生十兵衛が出てくるパートさえあれば充分、という結論に達し(病気か)、そのまま最終巻を読みきることにしました。

 さて時代小説といえど、そこに展開されていたのはまさしく菊池秀行ワールドというようなもので、バンパイアや妖魔のようなストレートな表現の怪物こそ登場しないものの(もしかしたら”いた”のかもしれませんが・・・)、離魂病とやらに罹っている柳生刑部を筆頭に、死人の剣を振るう、その名も”冥府流”の剣鬼たち、謎多き薬屋の陣吾、あの世から戻ってきたかのような、妖艶な美女・おえん等、異形の面々が跋扈する世界で、柳生十兵衛はいたって普通の人間なのでした。

 この作品の主人公・仏陀蒼介を別とすれば、柳生十兵衛は人間の中でも特に凄い、という位置づけで書かれており、豪剣をふるい敵対するものを大根のように斬って捨てるのですが、それでも奇人・妖剣の前では分が悪かったようで・・・・・・未読の方のために結末は伏せますが、これは”魔界都市”に放り込まれた柳生十兵衛の物語でもあったのでしょう。

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「仮面ライダー THE NEXT」

 やっと見れました。全体的なイメージは、「仮面ライダー」×「リング」×「バイオハザード」という感じでしょうか。大人向けの「仮面ライダー」を創る、というような意気込みだけはバシバシ伝わってきます。以下、感想やら不明な点やらを箇条書きで。

・「V3」の”V”が、”VERSION”の頭文字だったとは。昔の設定もそうでしたっけ?

・前作に続き、怪人のデザインは秀逸。日本人には日本人好みのデザインがあるんだなーと思います。

・チェーンソーリザードのチェーンソーの腹の部分に”ショッカー”と英字で入っているのがお茶目。

・怪人化した風見の妹の行動原理だけが不明。恨みを晴らすのなら、階段から突き落とした二人と、プロダクションの人間だけのほうが判りやすかったかも。

・その階段から落ちるシーンが豪快でワロタ。

・嶋田久作がショッカーの一員でないことの方が驚き。

・一文字の登場がとてつもなく突飛すぎる。

・ショッカー諦めるの早すぎ(バイクのタイヤでの摩擦煙にびびって見送るって、首領的にどうなの?)

・ショッカーライダー6人の始末のつけ方が適当すぎる(あんだけ手こずったのに、時間の都合でこうなりました、みたいな)。最後の決戦に至るまでに、一人一人数を減らしておけばよかったのに。

・ダブルキックとダブルアッパーは格好よかったです。

・ヒロイン(?)の女子が男喋りじゃないほうが良かったなあ・・・。

・「おまえ、おれしか友達いないだろ」「おまえもな」――― 何を狙っているのですか?

・エンドクレジット後のパチンコのシーンはどう考えても蛇足です。あれは結局都市伝説的な呪いだけが残った、ということなのかなあ。

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「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」

 新作を待ち焦がれていたほどのコアなファンではないけれど、スピルバーグ監督で「インディ・ジョーンズ」の新作が製作されたのは素直に喜ばしいことで、映画館に観にいけなかった不満もあり、直前までDVDを購入すべきかどうか迷っていたのですが、気がかりな点がひとつだけあったので、まずはレンタルしてみることにしました(そのうち4部作のBOXも発売されるでしょうし、どうせ揃えるならそっちの方がお得ですしね)。

 ・・・・・・購入を思いとどめてよかったです。むしろ映画館に行かなかったことも。

 テーマが宇宙人(異次元人?)というのも、なんとなく「インディ・ジョーンズ」にそぐわないような気がしますが、終始演出がムチャぶりで(脚本がムチャなのか)、長いコントを観ているような錯覚に陥ります。主演がハリソン・フォードでなければ、充分「ハムナプトラ」の新作として通用したでしょうに。「インディ・ジョーンズ」でなくてもいいじゃん、というどこかで味わったような感覚は、「ダイ・ハード4.0」を観たあとに感じたものとほぼ同じようで・・・。

 それでも過去三作品を観た人には、思わずにやりとする場面もあり、マリオンの息子が実はインディとの間に出来た子供だった、というちょっとしたサプライズもあるので、そういう意味では紛れもなく「インディ・ジョーンズ」なのですけれど。

 ―――インディのトレードマークの帽子を、息子が最後にかぶるというような下手な演出がなかったのは、新しい「インディ・ジョーンズ」の物語はないという暗示だったのでしょうか。

 それにしても、インディの息子がジャングルの中をターザンよろしく蔦を伝って進んでいくのだけは、どうしても合点がいかないのです。

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「カルドセプトDS」 ④

 長々とこのゲームに付き合っている自分の、プレイスタイルを改めて考えてみました。

・クリーチャー、アイテム、スキルの比率は、5:2:3くらい

・属性の好みは、水>風>火>地>無

・攻め込まないで、守りに徹する

・対人戦のブックには、Eカード・オールドウィロウ・ケルピーは入れない

・コストよりも能力重視

・コンボとか実はよく知らない

・重要な局面で高額敵領地に止まる

・直接の敗因に対抗するカードをすぐブックに入れたがる・・・

 一作目から通してみると、上記のような傾向が強いようです。他のプレイヤーさんにも当てはまる部分は多い事かもしれません。いままでの固定観念を取り除いてブックを練れば、対人戦の勝率ももっと上がるでしょうか・・・?

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「魔界転生」への招待

 27~28日の二日間で和歌山に行って来ました。

 私の行くところですから、大方の予想はつくと思うのですが、それでも多少のイレギュラーがあって、法隆寺(通り道にあったので無理やり寄った)→粉河寺→根来寺(ここまで一日目)→和歌山城→紀三井寺→スーパー駅長「たま」に会いに和歌山電鉄貴志駅(二日目)というルートに。

 時間の折り合いが難しく(早く回らねばと思いながらも、行く先々でついつい長居をしてしまう)、無理をすれば道成寺→三段壁もあったかもしれないのですが、どのみち青岸渡寺へ行くのが困難な道程だったので、次回の和歌山旅行へと(時期未定)持ち越しです。

 写真の整理等がついたら記事として書く予定です。まあ、スーパー駅長「たま」を含め、写真もいっぱい撮れたし、お泊りも一年ぶりくらいだったので、総括して楽しい旅行となりました。

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「カルドセプトDS」 ③

 Wi-Fi機能を使って初の対人戦をしました。

 1戦目は2人対戦、2戦目は3人対戦で、どちらも序盤は快調だったのですが、2戦2敗という残念な結果に終わりました。この逆転劇が「カルドセプト」の面白い所でもあるのですが、オールドウィロウを配置されて、対抗するすべを持たないデッキで、魔力を吸われ続けるのはとかく悲しいです。

 その試合では、僅差で、オールドウィロウを配置したプレイヤーさんとは別のプレイヤーさんが勝ちましたけど・・・・・・魔力の設定や、マップの構成や、カードの引きが複雑怪奇に絡んで、静かな展開ながらとても白熱した試合となったのでした。

 また、やろうっと。

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「カルドセプトDS」 ②

 ストーリーモードクリアしました。

 CPUキャラのAIがだいぶ賢くなっているような・・・サイコロの目が悪かったり、余計な侵略をされたりで、一筋縄ではいかない場面もしばしばでした。クリアできたから良かったものの、やはり最終面は長丁場できつかったなあ。

 これからはひとり対戦でカードを集めたり(まだ半分も集まっていません)、デッキの再構築をしたり、Wi-Fiで対人戦に挑戦してみようか、というところです。

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風太郎祭で逢いましょう

 今月の25日から催される予定の第6回風太郎祭には、菊地秀行先生の講演に日程を合わせて、来月22日に行くことに決めました。

 菊地先生の作品は、最近めっきり読むこともなくなりましたが、一時期「吸血鬼ハンターD」や「魔界都市新宿」シリーズに嵌っていたこともあり、菊地先生の講演があるからこそ、日程を変更したという感じにもなりますか。―――まあ、もともと今年は行く気満々でしたので、せっかくの機会だし、色んな部分で楽しんでみたいという気持ちが大きいのも確かです。

 気がかりがあるとすれば、会場に人が多く集まりすぎて、入場者制限がかかり、せっかくの講演が聴講できないという事態が生じる可能性があるのではないか、ということなのですが、記念館の事務所に問い合わせたところ、ホール自体の収容人数は300人ほどだということですので、その心配は無用のものなのかもしれません。・・・・・・逆に少なすぎても泣くし。

 講演の前に記念館を見学して、講演が終わったら関宮町の風太郎ゆかりの地を回って帰路に着く、というスケジュールになりそうです。紅葉も楽しみな時期ですが、なにはともあれ、良い天気でありますように・・・。

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「カルドセプトDS」

 ・・・・・・10周年だそうで。

 このシリーズは新作が出るたびに買っています。システム面に大きな変更もなく、多少のカードを追加するだけで、ここまでひっぱれるのは偉業だと思います。

 うちではXBOX360版からネット対戦できるようになって、対人戦の面白さも一際でしたので、今回のDS版もカードの種類が揃ってきたら挑戦してみるつもりです(もちろん、ずるは無しですよ)。

 それにしても、ストーリーモードの顔ぶれは毎回同じなので、さすがにこっちはちょっといじって欲しかったなあ。ゼネスとかセバスチャン(withポコポコ)とか、コーテツとかもうお腹いっぱいだわ(笑)。

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「チーム・バチスタの栄光」

 ドラマの第一話を観て、続きが気になったので、映画版のDVDをレンタルしてきました。

 ・・・・・・とはいうものの、2ちゃんの糞スレのせいで犯人が誰だか判ってしまっていたので、殺害方法と動機を確認するための鑑賞となったのが残念です。

 えー、いきなり田口の性別がTV版と違います(原作では男のようです)。知らなけりゃ別にどうということはありませんが、これはどうしても必要な改変だったのでしょうか? 恋愛要素はありませんので、性別変更の理由がさらに不可解に。

 ―――阿部寛がまた変な人の役を(笑)。

 終盤で、真犯人とは別に、ひっかかっていた描写の説明がなされて、そこは素直に感心しました。わずかにミステリーっぽい箇所が残ってて良かったです。

 殺害のトリックに関しては、専門家が観たらなるほどと思うのかな? 知識の無い人にはさっぱりな方法でしょうね。

 動機については愕然を通り過ぎて、あきれ返るくらいの身勝手さですが、そこが逆に怖かったです。

 TV版は原作とは違うラストだという話なので、まだ興味を残すものとなっていますが、犯人を変更したら、成り立たなくなるんじゃ・・・原作読んでみようかなあ。

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斬り結ぶ刀の下ぞ地獄なれ

 赤城毅著「隻眼の狼 時の剣」読了(以下ネタバレもありますので、未読の方はご注意を)。

 柳生十兵衛(主人公に非ず)がいて、宮本武蔵がいて、天草四郎がいて、柳生宗矩がいて、柳生兵庫助がいて―――山田風太郎の「魔界転生」をこよなく愛する者にとって、これほどの顔ぶれが揃う作品が楽しくないわけがないのですが、時代劇の体裁をとっているとはいえ、こちらの本質は「仮面ライダー」シリーズのような、等身大のヒーローもので(主人公の敵方に、蝙蝠男や蜘蛛男、蜥蜴男が出てくるあたり、ねらっているとしか思えない)、よく言えば王道、悪く言えば単調なストーリーに、少々肩透かしを喰らった気分になりました。

 この作品の柳生十兵衛は、最初から最後まで悪役を貫き通しているのですが、没年に修正が入っているとはいえ、主人公が不老不死という設定では、いかな超人的な描写をされようと、柳生十兵衛が勝てる道理はないわけで・・・これが小説ではなく、コミックかなにかであったなら、もっと満足のいく感想を得られていたかもしれません。

 ただひとつ、気に入ったところといえば、「マクベス」を朗じる柳生十兵衛の描写かなあ。続きがありそうな終わり方をしていましたが、柳生十兵衛亡き世界となっては、後日譚に興味が湧かないのも事実なのです。

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黒い柳生十兵衛

 「殺戮にいたる病」を読み終えて後、咄嗟に片付けなくてはならない小説がなくなったので、書店で次に読むべき本を物色していると、新刊コーナーで「隻眼の狼 時の剣」というタイトルの時代小説が目に留まりました。

 隻眼=柳生十兵衛という脊髄反射につられて、その文庫本を手に取り、裏表紙のあらすじに目を通したところ、柳生十兵衛・宮本武蔵・徳川家光の名前が。「・・・ビンゴォ!」と期待に胸躍らせながら、あらすじをよくよく読んでみたら、

 ―――恐るべき力を持つ妖術師と手を組み、大乱を起こさんとする十兵衛。その野望を祭之介の剣は打ち砕けるのか?

 ・・・・・・・・・・・・って、どこの荒山徹ですか。

 この小説の作者の、赤城毅という方の作品は今まで読んだ事はありませんでしたが、まあ偶には黒い十兵衛が出てくる話もよいか、ということで購入を決定。ちょうど荒山徹先生の「柳生陰陽剣」(「柳生雨月抄」改題)も置いてありましたので、こちらも買って帰ることにしました。

 これとは別の日に、歌野晶午の「世界の終わり、あるいは始まり」も購入したので、またゆっくりと時間のあるときに楽しむ予定です。

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「秀吉はいつ知ったか」

 筑摩書房刊行の「秀吉はいつ知ったか」が、近所のどの書店にも置いていないので、仕方なくアマゾンで注文することに(取り寄せでもよいのですが、取りに行くのが面倒・・・)。

 ついでにオーディオブックCDの「甲賀忍法帖」も買ってみることにしました。CD5枚組みで、各1時間くらいの収録内容ということは、原作小説すべてを朗読できているというわけではないのかな? それはそれで、構成がどうなっているのか、興味のある部分ではあります。

 何年か前にあった、ラジオドラマの「妖異金瓶梅」も結局聞きそびれたので、こういった形で発売されてくれるとファンとしては楽しいのですけどねえ。―――いや、いっそのこと、「忍法相伝」をオーディオブックにするという企画はどうでしょうか(笑)。

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«「柳生一族の陰謀」2008年版