「Y十M」第89話
月曜日が祭日なので、いつもよりちょっとだけ早く読めた、「Y十M」第89話。1週に2話楽しめる喜び。ただ、ヤングマガジンの次回発売号では「Y十M」は休載となるため、また2週間ほど間が空くことになります。
さて、今回はひとコマ目で明成の尻に十兵衛の刀が突き刺さっているような構図から始まっていて、普段コミック派のファンの方がいきなり本誌を立ち読みしたら、「明成が死んだ!」と勘違いをされるかもしれませんが、死んでないですよ。
原作との相違は、虹七郎が銅伯の仕置案に従って、白木の磔柱を五本作るように命じる場面で、すぐに雪地獄に残っているおとねの分の追加を思い出すのですが、「Y十M」ではそのあたりのセリフはカットされています。これは新たな伏線と見ていいのか、単純にテンポを良くするために意図的に外したのか・・・普通に考えたら重要なセリフでもないですし、後者が順当なのでしょうが、どこか前者の伏線案を期待してしまう自分がいます。
また、虹七郎と銅伯のやりとりを複数のカットで見せる中、おゆらが十兵衛に突き飛ばされた衝撃から醒めて、再び十兵衛に詰め寄る描写が丁寧になされているのも嬉しいところです。それにしてもおゆらの方ですが、前回までは獣心香に酔って、半ば本能的に十兵衛に吸い寄せられている様子だったのが、今回は「十兵衛が好き!」とはっきり言葉に出して言ってしまっているのが、原作を読んでいた時から多少感じていた違和感です。まあこの物語の柳生十兵衛に惚れるのは、男のおれだって理解できるけれど、少し唐突すぎやしませんかね、と。ただ、十兵衛がひとり城に乗り込んできた時からずっと、おゆらの心境の変化が画によって判りやすく表現されているのを見てきているせいもあってか、長年の疑問がようやく氷解したような気がしました。・・・それでも十兵衛はおゆらを敵の一味としか見ておらず、ガン無視しているのですけどね(笑)。「うるさい、どけ」と言われて相手にもされないおゆらの方が、ちょっと可哀想に思えました。
沢庵に再会する最終ページ、なんの説明もなかったので忘れていましたが、銅伯が夢山彦の修法を取り行う時に使われる部屋みたいです。連行中の十兵衛に付き添いながら、「はよう~はよう~」としつこく迫るおゆらの方の姿に、なにやら微笑ましいものすら感じつつ、血で血を洗う因縁はいよいよ最終局面へ。
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