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「Y十M」第90話

 遅ればせながら、「Y十M」第90話・『天道魔道』の回です(このペースからすると、100話の大台に乗って完結か?)。

 さて、正直言って、この辺りのくだりがここまでコメディ色の強いものになりうるとは、露ほども思っていませんでした(笑)。本来ならば、敵味方の苦悩・焦燥・戸惑いが色濃く描写されるべき内容なのでしょうが、それもこれもおゆらの方の屈託のない痴態のせいで・・・。おゆらの取り扱いに閉口する十兵衛もそうですが、わざわざ磔柱の出来上がった本数を伝えに来る虹七郎の登場場面はギャグ以外のなにものでもありません。

 原作を読んでいた時にはさほど感じなかったおゆらの、物語の展開を左右するキーマンとしての役割が、「Y十M」では異常なほどに誇張されているような気がして、思い返してみれば、おゆらが初登場したあのとき、「Y十M」は従来のバージョン1.0からバージョン1.5に大きく変貌を遂げていたのかもしれません。これは皮肉とか、けなしているという訳ではなく、原作至上主義者からの、「Y十M」に対する最大の賛辞です。

 ここまできてしまうと、俄然、せがわまさきの筆による「魔界転生」も見たくなってしまうわけなのですが、注目点はあの重厚緻密にして暗い原作を、原作から逸脱せずにどう漫画向きにアレンジするかということと、転生する剣豪=死者を、せがわ先生がどう描けるかということでしょう。まあ、いまこの心配をしても始まらないので、まずは残り少なくなった「Y十M」をラストまでしっかりと描ききっていただきたいです。

 

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