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「Y十M」第96話

 味方にすればこれほど頼もしい人物もいないが、ひとたび敵に回せば容赦のない男、それが柳生十兵衛三厳。

 ・・・さて、今回は見どころが二つあるはずなのでした。

 ひとつは、回転式という奇態なギミックをほどこされた磔柱に、全裸で縛りつけられて、芦名衆にぐるぐる回される五人の堀の女たち(こちらは原作の描写とは違い、上半身はあらわになりながらも、白装束に身を包まれるというソフトな表現に変更されていましたが)。それを指図して哄笑するのは、原作では虹七郎なのですが、こちらも明成に変更となっているのは、どこまでも憎たらしいこのバカ大名の滑稽さを、最後の最後まで読者に印象付けるためでしょうか。

 そして、もうひとつの見せ場は、人間の腕をもって書かれた、『蛇の目はひとつ』の大文字。原作では大手門の柱に書いていることになっているのですが、「Y十M」ではなにやら塀の一角に書かれていますな。しかも虹七郎との距離が、めっちゃ近いし。なんか、ものすごく絵的に映える場面であろうと思ってわくわくしていたのですが、はからずも和やかな気分に。

 そして数コマしか出番のない十兵衛先生でしたが、ラストページの大コマまで顔を見せないという演出と、気迫のこもった表情には圧倒されました。よくよく考えれば、「柳生忍法帖」と「魔界転生」を通して、柳生十兵衛がこんな顔をするのは、実はそんなに無い事なのです・・・。

 いよいよ最終回が迫ってきましたが、このペースだと・・・あと2~3回くらいかな? ちょうど100話まで、あと残すは4話ばかりなので、オリジナルの後日譚を含めて、キリのいいところまでいってもらいたいというのが希望ですが、あとはもう流れに身をまかせるしかありません。

 そして、続編として「魔界転生」をやってくれとは言わないけれど、「魔界転生」をにおわす終わり方をしてくれれば、大満足だなあ。数年後、柳生城でごろごろしている十兵衛のもとに、敵討ち志願の娘が訪れてきた・・・とかね。

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