« 2009年9月 | トップページ | 2009年11月 »

2009年10月

「山風短」

 せがわ先生の、新作の情報が出てきましたね!

 タイトルは「山風短」(予定)で、山田風太郎せんせーの短編、という意味だとか。まー、これでもいいとは思いますが、やや直球すぎる気もします。

 記念すべき最初のセレクトは「くノ一紅騎兵」だそうです。

 ・・・・・・読んだのは確かですが、ぜんっぜん、話を憶えていません(誰か知らんけど、戦国武将が出てくるみたいです)。買ってそのままにしてある、「山田風太郎忍法帖短編全集」を引っ張り出して、予習でもしておきましょうか。

 それにしても、このタイトル通りにくるなら、もしかして、忍法帖以外の短編のコミック化も期待できるのでは――と邪な望みも抱いてみたり。11月から「坂の上の雲」のドラマも始まるし、ちょっと長いけど「明治波濤歌」や、「明治バベルの塔」なんかも、せがわ先生の画で読んで見たいですねえ。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「魔界」への誘い

 劇団キリン食堂さん公演の、「魔界転生」のチケットを取りました。お芝居に行くのは、一昨年の「エドの舞踏会」以来ですから、ちょうど2年ぶりくらいになりますか。

 事前情報として、キリン食堂さんのHPを見たりしているのですが(HPトップで聴ける、「転生のテーマ」がカッコイイですよ)、チラシに、【抜群のストーリー+日本最高峰の殺陣ゴージャスなダンス】とか書いてあって、もう、期待するなというほうがムリな話です。

 今回の舞台版のストーリーを読むと、天草四郎がまたもや転生衆の中心に据えられているようで、座長さんのブログなんかを拝見するに、やや深作版「魔界転生」のカラーに近いものになりそうな予感もするのですが、そういった予測不可能な部分も含めて、非常に楽しみだ、と言わざるをえません。

 ――どのような「魔界転生」であっても、おおいに受け入れる準備はできています。過去、どうしても受け入れられなかったのは、D3パブリッシャーの、ゲーム版「魔界転生」くらいでしょうか・・・・・・あ、あと漫画版で一冊だけ読めなかったやつがあったっけ(遠い目)。

 さて、もう一方の劇団俳協さんによる「JIRAIYA」については、残念ながらスルーということになりそうです。

 笑いあり! 感動あり! 涙あり! そしてちょっとの・・・お色気あり・・・

 という文句には、少なからず心惹かれるものがあるのですが、気になるのは、ただひとつ、【精水波】の描写だよなあ・・・あれを、そのままやるわけにはいかないでしょうから。すごく、気になります(笑)。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

三重殺(トリプルプレイ)

 さー、宿も予約したし、あとは11/28当日が来るのを待つだけ! というところへ、山田風太郎記念館から【第7回風太郎祭】のチラシと一緒に、”なつめ通信”最新号が届きました。表面は、間近に迫った【風太郎祭】のイベント内容の紹介となっていましたが、裏面に気になる記事が2,3ありまして、そのうちの最たるものが、

 山田風太郎原作の舞台二つ、東京で上演予定

 という見出しで、異なるふたつの劇団による、舞台公演の記事でした。

 気になる演目は、「魔界転生」と「GIRAIYA(じらいや)」――最初、「GIRAIYA(じらいや)」ってなんやねん、と疑問に思うくらい「自来也忍法帖」が思い浮かばなかったのですが――の2作で、それぞれの上演日程は、「魔界転生」が12/2~12/6、「GIRAIYA(じらいや)」が12/7~12/13となっており(もちろん、劇場は別々の場所です)、なんという【山田風太郎強化月間】とでも言うべきスケジュールになっています。

 私をころす気ですか・・・(金銭的な意味で)。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

やるか

 嫁が十兵衛先生と天草四郎のイラスト(ちびキャラ)を描きだしました。Σ(・ω・ノ)ノ!

Photo ←ラフ画を携帯カメラで撮ったものをPCに送ったので、こんな感じです。今後、色を付けていくそうなので、首尾よく仕上がったあかつきには、こちらのブログにまたアップしたいと思います。気まぐれだから、いつ完成するか、わからないけど・・・。

 

Photo_2 ←天草四郎。最初のラフで、「サムスピ」っぽいと言ったら、ちょんまげ取り外してきた。原作のイメージとは明らかに違いますが・・・。舞台版を参考にした模様です。

 自分からの要望としては、十兵衛先生の羽織に柳生家の家紋(二蓋笠)を入れてくれ、ということのみ。せっかくなので、「魔界転生」からの一文を、なかば無理矢理にこのイラストへ添えさせていただきます。

 

 【――ただ、声だけが聞こえた。

 「引き受けた。せいぜい力をそえてやろう、と仰せなされませ、兵庫頭さま」

 若々しい声であった。

 黄昏に、穴の中は暗い。その姿は朦朧とけぶり、その声を何者と知らずとも、十兵衛はいつか柳生城外の霧の中で吹きつけて来た恐るべき衝撃と同じものを感覚した。

 ・・・・・・天草四郎である。

 「おまえが宰領するのが御公儀の隠密、それを狙って紀州に入った刺客の放ち手も徳川家にご縁ふかきおん家柄とやら。――紀州藩としてはまず板ばさみといってよい立ち場になるが」

 十兵衛は答えず、闇の中を凝視している。――あれは何者か?】

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

風太郎祭で再会しましょう

 嫁から、「風太郎祭」に行ってもいいよ、という許可が下りたので、今年も行くことにします。(*゚∀゚)=3ハァハァ

 さて、カテゴリに【魔界転生】を追加してみたついでに、久しぶりにせがわまさき先生の公式サイトを覗いてみたところ、アシスタントのおさきさんの日記に、驚愕の新作情報が!!

 「風太郎せんせーの短篇集をいくつか短篇読み切りで描くことになるそうです。・・・」

 読み切りで、短編集から、いくつか!? 

 なんか、次回作に風太郎はないかなーと、あきらめかけていた矢先だったので、普通に衝撃を受けました(せがわ先生のファンの方には申し訳ないですが、こちらにとっては朗報といえます)。

 にしても、短編集かー。なにやるんでしょうね! 「山田風太郎忍法長短編全集」で解説に描いた数編が取り上げられる可能性が高いとは思いますが、ほかに、こちらの贔屓の作品もコミック化してくれると嬉しいなー。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「カイジ-人生逆転ゲーム-」

 「カイジ-人生逆転ゲーム-」観てきました。

 実写映画化と聞いた時点で、「え。どこまでやるの?」という疑念が湧いたものですが、原作の第一部をうまくまとめた形になっていたと思います。以下、箇条書きでいくつか印象に残ったシーンや、原作との相違点についての感想を。

 *ネタばれありです

 ・スクラッチくじを、あそこまで必死になってこすっている人間を、初めて見た

 ・女っ気がなくても、まったく問題はないが、それでも、遠藤の性別変更はぜんぜん許せる範囲

 ・限定じゃんけんの制限時間変更はまだしも、勝負の際に発する言葉が「じゃん、けん、ぽーん」というのは、どうか

 ・船井、どうなったんだろう・・・(地下でカイジと再戦みたいな展開を期待した)

 ・カイジ、ひと良すぎだよなあ。そもそもルール上、あれ(石田のおっさんと一緒に地下行き)は認められるものであったのだろうか。帝愛としては、労働力の確保が出来るから断る理由もないでしょうが

 ・地下でのチンチロ対決は、なくてよかったようだ。生還して「ブレイブメンロード」は、選択肢としてありえなさすぎるだろうから

 ・鉄骨渡りのビル高すぎ(笑)。そして怖すぎ

 ・Eカード戦は、まさかの三番勝負となりながらも、役者の演技、カメラワーク、音楽等の総合効果で、映画のクライマックスに相応しい緊迫感あるシーンになっていたと思います

 ・Eカード最終戦での、利根川の心の雄叫び「奴隷キター!」は、心底笑った(腹の中で)

 ・会長の凄さがわかるようなシーンが、もっとあればよかったかな。とはいえ、ティッシュくじは省いて正解でしょう

 ・パチンコ編のラストを踏襲するエンディングは、「カイジ」らしく、ただのハッピーエンドでなくて、いい。最後に、石田のおっさんの娘に金を渡しに行くエピソードも、「・・・ああ、忘れてなかったんだあ」と、脚本の丁寧さに好印象

 ・最後の藤原竜也の後姿のカットは、見事に原作カイジとだぶった

 ・続編は、たぶんもう必要ないでしょう(否定的な意味ではなく)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

伊勢波濤篇

 「おうっ。・・・・・・これは、絶景!」

 十兵衛のボキャブラリイが単純であるのと同様に、三池典太のボキャブラリイも単純である。

 昼前には青岩渡寺に着くべく、夜半に自宅を出発したものの、高速道を降りてから適当な休憩場所が見つからないまま、熊野街道を走ることおよそ2時間、開いているのは釣具店ばかりというこの状況に(山中の釣具屋が0時を回っても営業していることに、まず驚きましたが)、さすがに疲労と眠気を感じ、途中の道の駅で仮眠をとることになりました。

 ――午前3時くらいに仮眠を取り始めて、それでも2時間寝ただけで目が覚める。嫁も起きたので、とりあえず先を急いで出発することに。少しばかり車を走らせると、海が見えてきました。暗い山中をずっと走ってきたので、海面に照り返す朝陽がまぶしく、とても清々しい気分になります。路肩に車を止めて、ふと思いつくことがひとつ。

 「ここって、獅子岩の近くじゃないかなあ」

 南紀のガイドブックで知ってはいても、そもそも今回の目的地には組み入れていなかったので、正確に場所を把握していたわけではないのですが、右手の岩場が気になって、ちょっと先に進んでみるか、ということになりました。

 岩場の先に進むと、これがドンピシャで、ちょうど朝陽とのコントラストが目に染みて、思わず冒頭のような感想を抱くことになりました(・・・・・・本当の絶景は、これから目の当たりにすることになるのですが)。

_01 ←携帯画像なので画質はあまりよくありませんが、タイミング的に良い絵が撮れたと思います。

 さて、この日に観たもうひとつの絶景はといえば。

 【「あのおじちゃんたちも気がヘンになったんじゃない?」

 「あんなもの、見るんじゃありません!」

 と、おひろは叱った。そして、反対の海のほうを見て、

 「それより、ごらん、あのおもしろい岩を――まるで橋の杭がならんでるようでしょ?」

 と、指さした。

 いかにも海の中に、高いもので十余丈、低いものでも三四丈の巨岩のむれが、或いは筍のごとく、或いは剣のごとく、或いは魚のごとく、或いは獣のごとく立ち、わだかまり、連列している。名高い橋杭岩の奇観だ。】

_01_2

 ←南紀を回る前は、「なんだか、なんとか岩ってのが多いな」と思うだけで、ガイドの写真を観ても、とくに興味をそそられるものがなかったのですが、実物を目の前にしたら、これも単純な冒頭の台詞を吐く以外には、為す術がみつからないのでした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2009年9月 | トップページ | 2009年11月 »