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「幻燈辻馬車」

 【山田風太郎ベストコレクション】にて「幻燈辻馬車」読了。

 再読となりますが、一度目に読んだのはかれこれ十年以上は経っているかと思いますので、良い具合に細部を憶えていませんでした。「警視庁草紙」に続く、風太郎明治史第二幕にして、かなりの完成度を誇っている本作です。それゆえに通好み、といえるかもしれません。

 他の明治物と比較して、多少の謎解き要素はあるものの、わかりやすいエンターテイメントではないというのが、通好みと考える所以ではありますが、平気で幽霊が出てきて、その幽霊が人並に物事に驚いたり、恐怖したりする、というのはなんかとてもほのぼのとして、戯作者山田風太郎の本領発揮とも言うべきものとなっています。

 これでやっと、岡本喜八脚本の「幻燈辻馬車」に目を通せるというものです。

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