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2011年6月

大国主と少彦名の我慢比べ

Gaman_001

Gaman_002

嫁が描いている日本神話の漫画です。

まだ下書きのままらしいのですが、面白いエピソードだったのでこちらに。

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魚歌水心

 改めまして、ヘロヘロQカムパニー第25回公演「魔界転生」の感想です。

 ・物語の構成は、大部分深作版「魔界転生」に師事をとっているようでしたが、平山版「魔界転生」の台詞も幾分見受けられました。柳生衆の人数削減や、転生衆のリストラ(今回は、またしてもというべきか、柳生如雲斎でした)はやむを得ないこととしても、本作品は紛れもなく原作版「魔界転生」と新旧映画版のハイブリッド作品となっています。

 とくに第一幕の密度と興奮は尋常なレベルではなく、後ろの席から「すごーい」という声が漏れたのとほぼ同等の感想を抱きました。第一幕と第二幕のつなぎが、また舞台ならではの演出で、柳生十兵衛と柳生(自称)七人衆・娘三人と、天草四郎を筆頭とする転生衆が揃い踏みして後編の予告みたいな画を作ってくれたのは、本当に格好よかったです。

 ・主役の柳生十兵衛を演じた関さんは、「戦国BASARA」の石田三成の声のイメージが大きかったため、最初十兵衛役としては声が若すぎるのでは――と思っていたのですが、全然そんなことはなく、剣豪としての資質とユーモアとを兼ね備えた原作版柳生十兵衛の性格にうまくマッチしていたと思います。

 ・舞台の仕掛けとしては、回転するセットとスクリーンがうまく連動していて、G2版「魔界転生」で観た以上の仕掛けはなかなかできないのではないか、という不安を一掃してくれました。舟島での宮本武蔵との対決ではスポットライトを太陽光に見立てたり、また、田宮坊太郎・荒木又右衛門・天草四郎戦ではアニメーション的な殺陣を披露してくれたりで、内心「いいぞ、もっとやれ!」と叫んだくらいです(笑)。まったく、ヘロQ版「魔界転生」の本質はアニメーション的なエンタテイメントといってもいいのではないでしょうか。

 ・柳生十兵衛がクララお品の背中に筆で文字を書こうとしていた際、筆がぬけなくなって、仕方がないから指で書こう、問題ない、という流れになり、あれはアクシデントだったので咄嗟にアドリブで切り抜けたのでしょうけれど、これも生舞台の醍醐味です。

 ・ちなみに座席は14列目でだいぶ後方だったのですが、運良く花道の真横で役者さんたちが横を通り抜けるたびにワクワクしてしまいました。武蔵が間近で見れて感無量。そういえば、転生衆の衣装が皆煌びやかでもっと細部が見たかったのに、パンフレットにはその衣装をまとった写真が載っていなくて、ちょっと残念でした。まあ、DVD発売されたら買うと思うのでそん時に見直せばいいか・・・・・・。

 ・天草四郎役の浪川さんは、イタリアを微塵も感じさせぬ熱演で最後まで天草四郎を演じきってくださいました。一緒に観劇した嫁は声優さんオタではありませんが、「ヘタリア」は大好物なので、イタリアの顔がちらつかないでよかったw、と申しております。

 ・関口柔心が転生衆に屠られるシーンで、「相手は無手だぞ」、「お名前を」「宮本武蔵」の名台詞があったのは原作ファンとしても嬉しかったです。今回は前述したとおり深作版が脚本の根幹をなしている部分が多かったと思いますので、宝蔵院胤舜が柳生但馬守に斬られたり、転生衆を破る唯一の方策が村正とその息子の鍛えた妖刀だったりで、「そのまんまかよ!」とツッコミを入れたくなるときもありまして、それだからなおのこと原作準拠の台詞が出てくると、「おお!」と胸熱になっちゃうんですよねえ。

 ですから、パンフレットにも紹介されていましたが、この舞台で「魔界転生」を知ったという人、タイトルは聞いたことあるけど読んだことはない、という人には是非原作を手にとってもらいたいものです。そして、どうぞ、「エッ!?」と驚いてください。

 ・その原作は終始凄惨な物語なのですが、本作は転生衆サイドの鬼畜っぷりと柳生衆サイドのコメディパートとのバランスがよく取れていたと思います。以上、長々と書き連ねてきましたが、私の大好きな山田風太郎先生のこの「魔界転生」を、このような重厚かつ絢爛なエンタテイメント作品に仕上げてくださいましたヘロヘロQカムパニー座長の関智一氏とすべての出演者、スタッフの方々に感謝の意を表したいと思います。

 本当にありがとうございました!

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「魔界転生」ヘロQ版

 ヘロヘロQカムパニー公演「魔界転生」、昨日観てきました。

 旅先なので詳しい感想は帰ってから改めて書く予定ですが、現時点での率直な感想を書いておきます。

 実のところ、直前まであまり期待していなかった気持ちの方が大きかったのですけれど、観終わってみればその不安を覆すほどの出来栄えなのでした。一言で言うと、

 凄い! 面白かった!!

 あ、二言になっちゃった。

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「誰にも出来る殺人」

 山田風太郎の推理ものの代表作のひとつである、「誰にも出来る殺人」を、今更ながら初めて読みました。

 独立した物語を通して読むとひとつの長編としての構造が浮かび上がる、という構成は山田風太郎の得意とするところで、本作品にもその手法がとられています。もともと先生の推理ものは個人的にはあまり熱中して読んだ記憶がないのですが、なぜ今までこれを読まなかったのか、というくらいの傑作でした(作品としては「夜よりほかに聴くものもなし」のほうが好みです。どちらでもいいから、連ドラで観てみたいですね)。

 このまま光文社文庫の【山田風太郎ミステリ傑作選】を読み継ごうかとも考えましたが、せっかく「旅人 国定龍次」が出たばかりなので、そちらを読みたいと思います。ああ、そうそう、「山風短」の次回作「忍者枯葉塔九郎」も復習しとかないとね。

 来月は、【山田風太郎賞】第一回受賞作品「悪の教典」の作者、貴志祐介氏の講演を拝聴するため、初めての風々忌に参加する予定です。最近「マクロスF」にうつつをぬかしていましたが(でもまだまだ大好きです)、山田風太郎先生の話題があるのが一番嬉しい私です。「くの一忍法帖」シリーズの新作映画は、ちとアレな感じですが・・・・・・「忍法里帰り」には嫁とともに驚愕。w

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「劇場版 戦国BASARA」

 初日の一回目に、嫁さんに連れられて観て来ました。

 シネコンのあるショッピングモールに出向いたところ、館内への入場待ちのお客が50人くらい並んでおり、そのほとんどが「劇場版 戦国BASARA」目当てのようでした。自分たちが並んだ後からも、続々と人が・・・・・・最終的に座席の9割くらいは埋まっていたようです。

 私はゲームはやっておらず、TV版「戦国BASARA 弐」と第一期のダイジェスト版を観たくらいなので、劇場版にどこまで喰いつけるか心配ではありましたが、観終わってみれば結構面白かったな、という感想です。ただ、主人公が多すぎてそれぞれの焦点が暈けてしまっているのかも、という印象も受けました。まあOPからひたすらカッコイイ画とセリフが連続する映画なので、細かい事は気にする必要もないのでしょうけれど。上映時間が90分と聞くと短いようですが、私にはそれ以上の長さに感じられたので、多分、内容が濃かったんだと思います。劇場ならではの心地よい疲れ、というものですね。

 さて、この作品で石田三成役を演じた関智一さんが6月公演の「魔界転生」で柳生十兵衛を演じるとすると(ですよね?)、過去の「魔界転生」作品と違い、若々しい性格で直情的な柳生十兵衛が見れそうな予感がして、「劇場版 戦国BASARA」の出来云々よりそちらの方でちょっと楽しみになっていたのは内緒です。

 でも関さんの実年齢を調べてみると、「魔界転生」時の柳生十兵衛の年齢とほぼ同じということが判り、それは偶々なのでしょうが、興味ある符号として舞台を観るときの関心事のひとつとなりそうです。

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