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2011年8月

奈良を喰らう①

 先週末、奈良に旅行へ出かけた折、かねてから気にかかっていたお店に行ってきました。

 その名も「川端風太朗」。ちなみにケーキ屋さんです!

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 店名だけでもうお分かりかと思いますが、我らが山田風太郎先生の名前が由来となっているそうで、「川端風太朗」さんのHPを見ると、お店の紹介に下記のような記述があります。

 【ちなみに川端風太朗というのは屋号で、社長の名前ではありません。作家の山田風太郎さんの生き方に憧れてつけさせていただきました。山田風太郎さんの奥様や娘さんにご来店いただいたこともありまして店内にはその時いただいた山田風太郎さんの作品がありますのでどうぞご覧ください

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 店舗外観と、店舗入り口に掲げられた看板。

 山田風太郎の名前を冠したお店がある、という話は実は数年前からキャッチしていて、いつか行こうと思っていたのですが、どこからの情報だったかよく覚えておらず、しかもそれがケーキ屋さんだった、というのはここ数ヶ月のうちに知った事実でした。でも甘いものは大好きなので、「それならばなおのこと」と更に行く気が漲ってきたという(笑)。

 車での移動なのでテイクアウトはせず、店内でいただいていくことにしました。

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 私の注文したのは、風をイメージしたという、その名も“風”(こちらはいくぶん名前で選んだところがあります)。

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 同行の嫁が選んだのは“フルーツショート”。

 お店のこだわりは季節の旬の果物を使うということだそうで、素材の美味さは当然のことながら、パイのサクサクした歯ごたえや、甘さ控えめのクリームとのコラボレーションは、まさに絶妙! の一言でした。

 ショーケースに並べられた他のケーキもとても旨そうでしたが、昼食前ということで後ろ髪を引かれる思いながらも追加オーダーをぐっと我慢し、次の機会にとっておくことにしました。ただ、せっかくなので保存のきく焼き菓子を、数点お土産に買って帰ることに。

 帰り際に、気になっていた【風太郎先生の奥様からいただいた作品】というのが何であったのかが判明しました。てっきり先生の描いた、書または絵の複製(もしくは原本)でも飾ってあるのかと考えていたのですが、待ち時間や喫茶コーナーで読めるようにと著作が数点置かれていて、その中には最新刊の「風さん、高木さんの痛快ヨーロッパ紀行」も含まれていたのでした。

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「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」

 「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」鑑賞。

 デビッド・フィンチャー監督の最新作の元になったスウェーデン映画です。自分はまったく知らなかったのですが、40ヶ国以上で翻訳された大ヒットミステリが原作だとか。

 本作は原作のファンからも高い評価を得ているようで、それはひとえに主役のリスベットの魅力ゆえでしょうか(原作未読なもので比較はできませんが)。

 2時間半を超える上映時間の中にエピソードが無理なくちりばめられているものの、逆に主役2人以外に多数登場する登場人物の掘り下げが薄く、ややドラマとしての物足りなさを覚えます。それでも、この作品は上質の品を備えていて、2作目3作目の視聴の十分な動機付けにはなりましたし、またデビッド・フィンチャー版への期待が大きく膨らむのを感じます。

 ただ、ふたつほど気になったところをあげるとするなら、主演のひとりのミカエルがブラマヨの吉田に見えたり、失踪した少女の視線の先にいた人物が、いくらピンボケとはいえその輪郭からある程度の推量ができてしまった、ということでしょうか。依頼人の爺さんに写真を見せれば、「あいつだ!」とすぐに分かったのでは? と思うのです。

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「伊賀忍法帖」

 山田風太郎ベストコレクションにて「伊賀忍法帖」再読中。

 私と風太郎作品との記念すべきファーストコンタクト作品であり、小学校5~6年くらいの頃、角川で映画化されたのをきっかけに読み始めたのを覚えています。読むのは実に30年振りくらいでしょうか。

 いま半分くらいまで読み進めていますが、当時は最後まで読むのにもずいぶん時間がかかったものです。それだけに印象に残っているシーンが随所にあるわけですが、再読してみると記憶との間にわずかな齟齬もなく、それはひとえに山田風太郎の確かな筆力――読者に映像を喚起させる流暢な文章力によるものでありましょう。

 山田風太郎は、小学生にも読ませる作家なのです!

 映画も、わざわざ映画館まで観に行ったっけなあ。真田広之は原作の笛吹城太郎のイメージにぴったりでした。成田三樹夫の果心居士も最高(根来忍法僧たちとのアクションシーンは小学生ながらに残念な出来でしたが)。

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山田風太郎記念館/2011・夏

 第八回風々忌のあと、午後の貴志先生の講演会までの時間を利用して(3時間ほど)、一路豊岡へ向かいました。

 目的は中嶋神社参拝です。

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 中嶋神社について。

 【田道間守を主祭神とし、天湯河棚神を配祀する。

 田道間守は天日槍命の五世の子孫で、日本神話で垂仁天皇の命により常世の国から「非時香果(ときじくのかぐのみ)」(橘のこと)を持ち返ったと記される人物である。橘は菓子の最上級品とされたことから、菓子の神・菓祖として崇敬される。】

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 当初、行く予定はなかったのだけれど、道の駅で手にしたパンフレットに嫁が唐突に食いつき、「行きたい」とせがまれまして、豊岡ならそう遠くもないし、また山田作品とも関わりがある人物を祀っている神社なので、否応もなく賛同した次第です。

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 拝殿。創建は室町期というから、かなりの年代ものです。

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 田道間守(タジマモリ)の名前が元になったという、橘の木が植えられていました。

 ちなみにこの田道間守という人には、上の説明にあるとおり、垂仁天皇の命令で常世の国から“非時香果(ときじくのかぐのみ)=橘”をやっとの思いで持ち帰るのですが、そのときにはすでに天皇は崩御されていて、哀しみのうちに殉死した、という言い伝えがあり、山田風太郎にはこのお話を題材にした「橘伝来期」という小説があります。

 昨年の風太郎祭でも紙芝居で取り上げられた物語なのですが、嫁はそのことはすっかり忘れている様子――まあ、しゃーないか。

 御朱印をいただき、風太郎記念館のある関宮へと戻ります。お昼を食べても講演開始時刻にはまだ余裕があったので、講演のあるノビアホールへ行く前に、記念館をちょっと覘いて行くことにしました。

 さて、入ったはいいけれど、事務所に女性がひとりいるだけで、あとは誰もいません。どうやらみんな、とっくにノビアホールへ行ってしまったみたいです。すぐに向かおうかとも考えましたが、せっかくなので交流ホールの写真を撮ることにしました。

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 過去に講演された諸先生のサイン。昨年の風太郎祭で記念落語を行った古今亭今輔師匠のサインもあります。

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 今回講演で来館している貴志先生の「悪の教典」も展示されていました。横の黒い表紙の小冊子がものすごく欲しい(笑)。 

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「トランスフォーマー ダークサイドムーン」

 「トランスフォーマー ダークサイドムーン」を観ました。以下感想。

 ・3Dで鑑賞したところ、予想以上の長丁場に目が疲れました(2時間10分くらいと思っていたら、2時間40分くらいあったらしい)――自分はメガネの上からのメガネなので、重さも2倍なのです。

 ・「アバター」を観ていないので比較はできないのですが、それでも感動するほどの映像ではなかったのが残念・・・・・・。もっと飛び出るかと思っていたのに。(´・ω・`)ショボーン

 ・ヒロインは絶対交代しないほうがよかったと思います。事情はともあれ、役者が変わっていても、ミカエラ役でシナリオを通すべきだったかと。

 ・相変わらずオートボットやディセプティコンの見分けがつかなくて大変でした。でもカッコイイからもうなんでもいいや。

 ・編集のつなぎが相当おかしかったような。スタースクリームを倒した後、オートボットたちがいきなり捕虜になっていたパートは、本当に目が点になりました。昼間からいきなり夜になったり、倒壊したビルからお前らどうやって脱出したんだとか。カットされたシーンがあるのなら観てみたいのは当然のお話ですが、ベイ監督のことだからもとから撮影していない可能性もありそうです。

 ・これで最終作かと思うともったいないですねえ。「トランスフォーマー」のCGは「ジュラシックパーク」を初めて観たときのそれを軽く凌駕したクオリティなので、続編が製作される事を切に願います。

 ・でも、その前に「ダークサイドムーン」の完全版だわね。3時間半くらいになってもいいから、ソフト化の際には是非実現してほしいです。

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