「柳生忍法帖」
山田風太郎ベストコレクション「柳生忍法帖」上・下巻を購入。
貴志祐介先生による帯の推薦文には激しく同意。
今回は、上巻末に“連載前の内外タイムス《著者インタビュー》”、下巻末に“《対談》「忍法帖」十二年”が収録されており、どちらも新規の資料としてとても興味深く、貴重なものとなっています(ベストセレクションの刊行はもう残りわずかのはずですが、以後もこういった資料が収録されるとファンとしては購入する意欲が増しますね)。
特に、上巻末の“連載前の内外タイムス《著者インタビュー》”での、
【池波(正太郎)の“夜の戦士”が忍者を扱っているから、忍者を登場させないでくれっていう注文がイタかったな】
という風太郎先生の述懐には度肝を抜かれる想いがします。山田風太郎に忍者を書くなって、どういう了見だw
ホントかどうかわかりませんが、なんか惚けた感じでちょっと笑っちゃいました。
でも、これがきっかけで「柳生忍法帖」が書かれたって考えると、この注文を出した編集者(?)はエライ。
「柳生忍法帖」も、初読から20年以上経っていますが、当時に受けた衝撃はまだまだ強く心に残っていて、今後もこの作品以上に思いいれのある小説はなかなか出てきそうにありません(最近だと、「ミレニアム」は結構気に入った部類に入りました)。
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