映画・テレビ

最近観た映画の感想・2012年5月版

・「テルマエ・ロマエ」

 お土産目当てで、公開初日に観に行きました。原作は単行本のみ既読。

 古代ローマの町並みの映像が凄く、「CG気合入ってるな!」と思っていたところ、パンフ見てみたらセットだったみたいで・・・・・・本物ならではの説得力で納得がいきました。

 内容はチープさとゴージャスさのさじ加減が程よく、連載中のコミックの映画化としてはうまく話をまとめていたほうだと思いますが、後半のオリジナルシリアス展開よりは、前半の原作遵守お気楽展開のほうがお気に召しました。阿部寛をローマ人に仕立てたのは、大成功だと思います。阿部ちゃんといえば、そろそろ「麒麟の翼」がソフト化されるのでそちらも楽しみ。

・「ハードボイルド」

 ジョン・ウー×チョウ・ユンファによる香港過激アクション映画。公開当時くらいに一回観たきりで、あんまり印象に残っていませんでしたがブルーレイ化されたのを機に再見。

 かなりつっこみどころが多い作品ですw

 記憶に残らなかったのは、話があまりにもムチャクチャだったからみたい。でも改めて観てみると、お馬鹿なりに熱くて面白いです。でもやっぱり「男たちの挽歌Ⅱ」がすべてにおいて最高。

・「ミレニアム2 火と戯れる女」

 1作目の「ドラゴン・タトゥーの女」とはうってかわってのチープさに、ちょっとがっかり気味の本作。ヒロイン・リスベットの出番が前半のうちはあまりないのですが、たまに出てくると、どうも狩野○孝に見えて困ってしまいました(ノオミ・ラパスは美人だと思いますけどね・・・・・・)。

 原作通りにはしっかり作ってあるため、逆に驚きも少ないです。クライマックスも原作通りだし、それはそれでいいのですが、映像にすると説得力なくなるなー、と思いました。そう考えると、原作者の筆力の高さは相当なもんです。

 あとザラチェンコとニーダーマンの2人の存在感が、この2作目のキモなのに、小物感が半端無いのも残念でしたかな。ハリウッド版では、この2人の配役に期待しましょう。

 

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映画の感想【2012年2月版】

 今月に入って劇場で映画を3本観ました。単月にこれだけ映画館に行くことは滅多にありません。

『ベルセルク』

・黄金時代編の劇場映画化。CGがとやかく言われており、確かにモブの表情が画一的で人情味が伝わってこないところもありますが、大画面で細かい所まで動いている合戦シーンはやっぱり燃える要素が満載です。劇場で見てこその迫力でしょう。

 平沢進の新曲が流れるオープニングも、黄金時代編以降のキャラクターが揃い踏みで今後のエピソードの映像化に期待がつのりますが、本作は3部作の1話目なので、導入部としてはもそっと登場人物の掘り下げをしたほうが良かったのではないかと思いました。

 次が6月公開ということなので、もはや待ちきれない気持ちでいっぱいです。5月くらいにおさらいの意味もかねてソフト化してくれるといいのですが。パンフレットは2種類あったので、奮発して特装版を買っちゃいました。

『逆転裁判』

・嫁さんの要望で見に行きました。自分もゲームはプレイしたことがあるので、どんな仕上がりになっているか興味津々ではありましたが、三池監督にしては案外無難にまとめたなと言う印象です。

 ギャグがところどころすべっていたな、というのはもはや想定外のことではなく計算ずくのような気さえしてきました。自分が笑えたのはタイホくんとサユリさんのところだけかな・・・。

『ドラゴン・タトゥーの女』

・いよいよ公開のデビッド・フィンチャー監督最新作。スウェーデン発の大ベストセラーミステリー「ミレニアム」シリーズのハリウッド映画化第一弾です。

 事前にスウェーデン版→原作を見て(読んで)いたので、ストーリー上とくに混乱することもありませんでしたが、ハリウッド版ならではの新解釈もあり、2時間40分もあるとは思えないくらいに集中して楽しむことができました。たいがい、海外のベストセラー小説の映画化には肩透かしを喰うことが多いのですが、この作品はスウェーデン版も原作をうまくまとめていましたし、後発のハリウッド版もスウェーデン版を補うような形の場面も多かったので、どちらが上か下かなんていうのは、自分のなかではあまりない珍しい映画になりました。両方とも、それぞれに良いのですね。

 これから2作目・3作目の製作もあるのでしょうが、デビッド・フィンチャーが全部撮ってくれるとファンとしては嬉しい限りです。

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「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」

 「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」鑑賞。

 デビッド・フィンチャー監督の最新作の元になったスウェーデン映画です。自分はまったく知らなかったのですが、40ヶ国以上で翻訳された大ヒットミステリが原作だとか。

 本作は原作のファンからも高い評価を得ているようで、それはひとえに主役のリスベットの魅力ゆえでしょうか(原作未読なもので比較はできませんが)。

 2時間半を超える上映時間の中にエピソードが無理なくちりばめられているものの、逆に主役2人以外に多数登場する登場人物の掘り下げが薄く、ややドラマとしての物足りなさを覚えます。それでも、この作品は上質の品を備えていて、2作目3作目の視聴の十分な動機付けにはなりましたし、またデビッド・フィンチャー版への期待が大きく膨らむのを感じます。

 ただ、ふたつほど気になったところをあげるとするなら、主演のひとりのミカエルがブラマヨの吉田に見えたり、失踪した少女の視線の先にいた人物が、いくらピンボケとはいえその輪郭からある程度の推量ができてしまった、ということでしょうか。依頼人の爺さんに写真を見せれば、「あいつだ!」とすぐに分かったのでは? と思うのです。

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「トランスフォーマー ダークサイドムーン」

 「トランスフォーマー ダークサイドムーン」を観ました。以下感想。

 ・3Dで鑑賞したところ、予想以上の長丁場に目が疲れました(2時間10分くらいと思っていたら、2時間40分くらいあったらしい)――自分はメガネの上からのメガネなので、重さも2倍なのです。

 ・「アバター」を観ていないので比較はできないのですが、それでも感動するほどの映像ではなかったのが残念・・・・・・。もっと飛び出るかと思っていたのに。(´・ω・`)ショボーン

 ・ヒロインは絶対交代しないほうがよかったと思います。事情はともあれ、役者が変わっていても、ミカエラ役でシナリオを通すべきだったかと。

 ・相変わらずオートボットやディセプティコンの見分けがつかなくて大変でした。でもカッコイイからもうなんでもいいや。

 ・編集のつなぎが相当おかしかったような。スタースクリームを倒した後、オートボットたちがいきなり捕虜になっていたパートは、本当に目が点になりました。昼間からいきなり夜になったり、倒壊したビルからお前らどうやって脱出したんだとか。カットされたシーンがあるのなら観てみたいのは当然のお話ですが、ベイ監督のことだからもとから撮影していない可能性もありそうです。

 ・これで最終作かと思うともったいないですねえ。「トランスフォーマー」のCGは「ジュラシックパーク」を初めて観たときのそれを軽く凌駕したクオリティなので、続編が製作される事を切に願います。

 ・でも、その前に「ダークサイドムーン」の完全版だわね。3時間半くらいになってもいいから、ソフト化の際には是非実現してほしいです。

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「劇場版 戦国BASARA」

 初日の一回目に、嫁さんに連れられて観て来ました。

 シネコンのあるショッピングモールに出向いたところ、館内への入場待ちのお客が50人くらい並んでおり、そのほとんどが「劇場版 戦国BASARA」目当てのようでした。自分たちが並んだ後からも、続々と人が・・・・・・最終的に座席の9割くらいは埋まっていたようです。

 私はゲームはやっておらず、TV版「戦国BASARA 弐」と第一期のダイジェスト版を観たくらいなので、劇場版にどこまで喰いつけるか心配ではありましたが、観終わってみれば結構面白かったな、という感想です。ただ、主人公が多すぎてそれぞれの焦点が暈けてしまっているのかも、という印象も受けました。まあOPからひたすらカッコイイ画とセリフが連続する映画なので、細かい事は気にする必要もないのでしょうけれど。上映時間が90分と聞くと短いようですが、私にはそれ以上の長さに感じられたので、多分、内容が濃かったんだと思います。劇場ならではの心地よい疲れ、というものですね。

 さて、この作品で石田三成役を演じた関智一さんが6月公演の「魔界転生」で柳生十兵衛を演じるとすると(ですよね?)、過去の「魔界転生」作品と違い、若々しい性格で直情的な柳生十兵衛が見れそうな予感がして、「劇場版 戦国BASARA」の出来云々よりそちらの方でちょっと楽しみになっていたのは内緒です。

 でも関さんの実年齢を調べてみると、「魔界転生」時の柳生十兵衛の年齢とほぼ同じということが判り、それは偶々なのでしょうが、興味ある符号として舞台を観るときの関心事のひとつとなりそうです。

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「マクロスF 劇場版 ワンナイト☆ステージ」in池袋

 イベント行ってきました。

 チケットE列だったので、ステージから数えて普通に考えれば5列目だろう、と思っていたところ、どうやらA列はステージのことらしく(?)、前から4列目という好席でした! しかもほぼど真ん中という位置で、最前列には及ぶべくもありませんが、遠藤さんも中島さんも至近距離で拝見できてとてもラッキーでした(超ガン見しました)。

 映画そのものはそれぞれ2度目と3度目の鑑賞なので、まっさらな状態での感動はないものの、「イツワリノウタヒメ」を大画面で観れたことと、地元の劇場よりも音響や映像がいい「サヨナラノツバサ」を観れたことで、もう大満足です(2作続けての長丁場ではありましたが、本当に、「サヨナラノツバサ」は時間の長さを感じさせないくらいのエンターテイメントに仕上がっています)。

 トークショーも想像していたよりもボリュームたっぷりでしたし、TV版を7話までしか観ていない身としては初めてのイベント参加でついていけないところもあるのでは、と心配する部分もありましたが、そんなことはまったくの杞憂でした。ただ、もっと遠藤さんや中島さんに対しての声援があるかとも思いましたが、意外と参加者の皆さん紳士でしたね。拍手は私も頑張ってしましたが、ライブなんかだとまた雰囲気違うんだろうなあ――チャンスがあるなら、いっぺん行ってみたいです。

 「サヨナラノツバサ」鑑賞後のトークがまた大層面白く、エンディング後の、Ifの世界の物語の続きを演じる両姫には、プロの素晴らしさを見せてもらうことができました。どこかに書いてありましたが、あれは「サヨナラノツバサ」がソフト化された際に特典映像で入れていただきたいw。

 当日は池袋に宿泊して、翌日、「マクロスF」のグッズを買ったり、ナンジャタウンでクリアファイル目当てに500円連続投入したり、ここまでアニメに入れ込んだのって久しぶり(笑)。

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サヨナラノツバサ

 「劇場版マクロスF サヨナラノツバサ」を観てきました。

 2月に「マクロスF」池袋ジャックのイベントには行っていたものですから、終了間近になってようやく、といった感じです。

 映画を観るまで我慢できなくて、netabareアルバムを聞いてからの鑑賞となりましたが、結果としてそれが良かったようで、終盤の「放課後オーバーフロウ」~「サヨナラノツバサ」までの流れは本当に鳥肌ものでした! 2時間があっという間だったなー。

 アルバムを聞かずに観たら、また異なった感慨をもったことでしょうが、こればっかりはどちらが良いとかは言い切れないところがあると思いますねえ。

 私はどちらかといえばシェリル派なのですが、もう一人のヒロイン、ランカのステージも素晴らしい出来栄えでしたし、内容も、前作「イツワリノウタヒメ」からは想像もできない展開についていくのがやっとでしたけれど(それどころかTVシリーズも全話観ていません)、ラストの余韻も含めてとても満足のいく作品になりました。

 一緒に観にいった嫁は「・・・・・・アルト死んだ(;ω;)」と思っていたようですが、後でちゃんとフォローしておきました(理解できたかどうかは不明)。

 そういえば、最近初めて気がついた空耳なのですが、「ユニバーサル・バニー」の、

 【ヒップなライン チラ見せデンジャー】

 の箇所を、

 【ヒップなら いちど見せてんじゃん】

 と聞き違えていました。イメージ的にはさほど問題のあるレベルではないかと(笑)。

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1月の読書と映画

 三津田信三著「忌館」、やっと読み終わりました・・・・・。

 久しぶりに本を読んだせいか、文体のせいか、ジャンルのせいかは分かりませんが、最初の方、ちょっと読みにくかったです(終盤は怒涛のペースで読めました)。

 ホラーと銘打っていますし、面白いには面白かったのですが、三津田先生の本は刀城言耶シリーズを先に読んでいるため、「忌館」に期待していたものと、実際の内容にいくばくかの隔たりがあったのは到底無理からぬことであります。

 「作者不詳」を読むために読んだ作品ですけど、少し疲れ(憑かれ)ちゃったので、「作者不詳」は間を開けて読むことにします。先日出た【山田風太郎ベストセレクション】の「妖説太閤記」でもいっとくかー。

 あと「告白」「インセプション」「アイアンマン2」のDVDを借りて立て続けに観ました。

 エンターテイメントとして一番面白く鑑賞できたのは、「告白」でしょうか。原作を先に読んでおり、映像化に興味があった作品でしたが、なるほどうまい具合に映画に仕立てたものです。

 「インセプション」は雪山のシーンにひねりがなかったのを除けば、夢の階層という設定が興味深く、シナリオがよく練りこまれていたと思います。「アイアンマン2」においてはシナリオにやや不満といった感想です。馬鹿みたいにアクション漬けにしなかったのは好印象ともいえますが。

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「十三人の刺客」

 公開中の三池崇史監督「十三人の刺客」を観ました。

 原作(脚本)となった工藤栄一版「十三人の刺客」を観たのは、忍法帖にどっぷり嵌まって映像関係でも時代物を漁っていた時期ですから、20代前半のあたりでしょうか。物語のプロットを見て、「これは絶対に面白いに違いない」と思った記憶があります(ただし、実際に鑑賞したところ、予想したほど血が滾るほどではなかったのですが)。

 今回は平成の作品ですから、旧作よりも知っている俳優が多くなじみもあり、なにより監督が三池崇史だということもあって、制作発表時からとても楽しみにしていたものです。

 さて、肝心の中身ですが――

 前半のえぐさは三池監督の真骨頂というべきものでありますが(それゆえに地上波放送は期待できません)、刺客のうち12人までが集まるまでは、かなりまともな時代劇を撮っているな、という印象を受けたのですが、13人目の登場から、三池監督のもうひとつの面が形を表しはじめます(笑)。

 正直、13人目のくだりは一切いらなかったのでは、というほどです。

 まあ、ラストの謎の演出も含めて、これが三池崇だと言われれば、まさにそうですねと言い様がないのも事実ですが・・・・・・今作に限っていえば、息抜きのためのギャグはできるだけ控えてもらい(極力控えてあれだったのかも)、最後までハードな時代劇を貫いてほしかったところです。

 でも、興行収入とかを考えると、そうもいかない部分があるのでしょうねえ。

 それでも、全体としては非常に満足のいく内容となっていました。DVDも発売されたら買うと思いますが、バカ殿の参勤交代一行が街道を疾駆するシーンが格好良く撮れていて、できれば大画面でもう一度観てみたい映画です。

 この映画観たら、三池監督が「柳生忍法帖」を撮ったらどうなるんだろう、と密かに興奮してしまいました。

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「劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル 」

 かなり遅れてTVシリーズにはまったクチですが、劇場版新作を観に行ってきました。

 相変わらずのゆるさに安心するも、内容は意外とシリアスで、物語の核心となるトリックの真相は、やや重苦しいものでしたが、小ネタも含めて10周年の集大成という感じで、たまには大画面で観るのもいいなー、という気持ちにさせてくれます。

 爆笑、とまではいかないけれど、細かいところでニヤニヤさせてくれるのは、「矢島美容室」にはなかったものです(まあ、比べるようなものでもありませんが・・・ちなみに「矢島」はGW中に2回目を観て、ようやく全容を把握しました。1回目より、あらすじを知っていたせいか、眠気にも襲われず集中してみれたのは幸せだったかも)。

  ---映画の話題ここまで---

 さて、映画の時間待ち中に手に取った、週刊「池波正太郎の世界」によると、地元に”藤枝梅安生誕の地”の立て看板が掲げられている神社があるというので、早速見に行ってみることに。

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 藤枝の商店街に鎮座する神明宮のわきにある、稲荷社にその看板はありました。

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 灯篭や草で隠れてよく見えませんが・・・・・・掻き分けて見入れば、『池波正太郎 小説 藤枝梅安の生地』という文字が読めます。地元の有志の方によって立てられたとかで。

 「池波正太郎の世界」を読まれてここを訪れたファンの方は、ちとがっかりするかもしれませぬ。大作家の遺した、メジャーな登場人物ゆかりの地なのだから、もう少しなんとかできないものかと、市民としては思うわけです。

 ところで、過去にも書きましたが、藤枝は「甲賀忍法帖」の道中にも登場し、薬師寺天膳最期の地となった場所でもあります。作中では荒れ寺となっていましたが、あの場所が実在の場所とリンクすれば、聖地として認定され、観光に訪れる人も出てくるものでしょうか?  

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